演出:蜷川幸雄

1955年に劇団青俳に入団し、67年に劇団現代人劇場を創立。69年『真情あふるる軽薄さ』で演出家デビュー。72年演劇集団「櫻社」結成、74年同劇団を解散後、『ロミオとジュリエット』で大劇場演出を手掛けるようになる。以来、名実共に演劇界の第一人者として活動し続けている。また、ヨーロッパをはじめアメリカ、カナダなど行った遠征公演を通じて海外でも高い評価を得ている。88年『近松心中物語』の第38回芸術選奨文部大臣賞をはじめ受賞歴多数。92年には、英国エジンバラ 大学名誉博士号を授与された。また、84年に始めた「蜷川スタジオ(ニナガワカンパニー)」では若手の演劇人たちと共に、積極的に実験的な演劇作品を生み出し続けている。06年、彩の国さいたま芸術劇場で55才以上の演劇集団「さいたまゴールド・シアター」、09年に若手俳優育成プロジェクト「さいたまネクスト・シアター」創設。現在、Bunkamuraシアターコクーンと、埼玉県芸術文化振興財団の芸術 監督に就任している。
近年の主な演出作品に、『血は立ったまま眠っている』『ファウストの悲劇』『ガラスの仮面―二人のヘレンー』『聖地』『じゃじゃ馬馴らし』『美しきものの伝説』(10)、『ミ シマダブル『サド侯爵夫人』『わが友ヒットラー』』『たいこどんどん』『血の婚礼』『身毒丸(しんとくまる)』『アントニーとクレオパトラ』『あゝ、荒野』『ルート99』(11)、『下谷万年町物語』『2012年・蒼白の少年少女たちによるハムレット』『シンベリン』『海辺のカフカ』『しみじみ日本・乃木大将』『トロイラスとクレシダ』『騒音歌舞伎 ボクの四谷怪談』『日の浦姫物語』『火刑』『ロング・グッドバイ』『トロイアの女たち』(12)、『祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹』『2013年・蒼白の少年少女たちによるオイディプス王』『ヘンリー四世』『鴉よ、おれたちは弾丸をこめる』『盲導犬』『ヴェニスの商人』『ムサシ ロンドン・NYバージョン』『唐版 滝の白糸』(13)、『冬眠する熊に添い寝してごらん』(14)などがある。