作: 前川知大

2003年結成の劇団「イキウメ」で、作・演出を担当。以降、活動の拠点としている。超常的な世界観で身近な日常と隣り合わせに異界が現れるスリリングな作風が特長。また、空間と時間を同時に編集するシームレスな演出には定評がある。2013年、劇団からはみ出した別の表現を求める場「カタルシツ」を開始、第一回公演ではドストエフスキー原作の小説『地下室の手記』を翻案、演出。同年劇団公演『片鱗』を上演。両作品にて、第21回読売演劇大賞・優秀作品賞、優秀演出家賞を受賞。また、14年のスーパー歌舞伎Ⅱ『空ヲ刻ム者』では作・演出を務め、さらに活動の幅を広げている。劇団公演『太陽』では読売演劇大賞大賞・最優秀演出家賞、読売文学戯曲賞・シナリオ賞受賞。そのほか紀伊国屋演劇賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞など多数受賞。 主な脚本・演出作は、『関数ドミノ』(05・09)、『散歩する侵略者』(05・07・11)、『表と裏と、その向こう』(08)、『狭き門より入れ』『奇ッ怪~小泉八雲から聞いた話』(09)、『奇ッ怪 其ノ弐』(11)など。