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この家族。

Bunkamura25周年記念 殺風景

作・演出・美術:串田和美

2014年5月3日(土)~5月25日(日) Bunkamuraシアターコクーン

トピックス

稽古場レポート 4/21更新

4月某日。キャスト・スタッフが赤堀さんを中心に車座に…。

 

 

 

 

 

 

前日の稽古休みに、この作品の舞台となる福岡県大牟田市への取材旅行を敢行した、

そのお土産話を、写真を見ながらみんなで聞く。

 

夜の海、静かに流れる川、町並み、スナック、そして勿論、炭鉱跡。

風景以上に赤堀さんの心をうったのは、

色々な話を聞かせてくれ、案内してくれた大牟田の人々の心根の温かさだったようだ。

フィクションとはいえ、殺人事件を糸口としている作品。だからこそ真摯に挑まないと・・・!

新しく大きいプレッシャー(?)を受け止めた赤堀さんの周囲に集まったみんなの顔つきも

グッと引き締まる。

 

殺人事件が起こった【現代】と、町が炭鉱で栄えていた【過去】が交互に描かれる近作。

俳優ほぼ全員が2役を演じるのに加え、台本の99%が大牟田弁…!

高いハードルを何個も飛び越えながら、丁寧に稽古が進んでいる。

【現代】では加害者一家のダメな兄弟を。【過去】では炭鉱の先輩・後輩の間柄となる八乙女さんと大倉さん。

ストレートプレイは初めての経験となる八乙女さんに大倉さんが動きやタイミングの提案をしたり、

お互いに相談したり…。

信頼関係が日々深まっていくのと並行して、八乙女さんの自由度がどんどん増していくようだ。

重くてハードな場面も多いが、西岡德馬さん、荻野目慶子さん、キムラ緑子さん等ベテラン勢が

軽やかにハイテンションの芝居を見せると稽古場には自然と笑いが。

目先のことに必死な人間たちの愚かしさが悲しくも、可笑しい。

 

間もなく、劇場入り。

このチームでないと魅せられない新たな<赤堀ワールド>を体現すべく、白熱の稽古は続いていく。