映画『太陽と月に背いて』の衝撃から20年―。
芸術に生きるべき宿命を負った<怪物たち>の孤独な渇望を蜷川幸雄が描き出す!!
蜷川幸雄が上演の機会を模索しつつ、「最高のキャストが揃わないと実現できない」としてきた『皆既食』を、満を持して手掛けることが決定しました!唐十郎をはじめとする劇作家たち、多くのアーティストに絶大なる影響を与えた詩人、ランボーとヴェルレーヌ。社会との相容れなさや悪徳を抱えながらそれを作品に昇華していく2人の生涯に、蜷川自身も強烈なシンパシーを感じているといえます。閉塞感が充満する現代で、観客に、<それぞれの現在>を叩きつける上演となるでしょう。演劇界内外から、熱い注目が集まることは必須!ご期待ください!
ランボーには、これが初舞台となる岡田将生が決定、透明感あふれる端正な姿が注目を集めるなか、クセのある役どころを鮮烈に演じた映画『悪人』、『告白』などでその実力を見せつけた岡田将生。世代を超えて人々の心をとらえ続けるスキャンダラスな存在、ランボー役への挑戦に熱い注目が集まります!
相手役ともいえるヴェルレーヌ役には、緩急自在な演技力、重厚さと軽やかさを併せ持つ名優、生瀬勝久。
ドラマ、映画と幅広く活躍していますが、やはりホームグラウンドは舞台。美しい堕天使のようなランボーに振り回されながら破滅へと向かう男の悲哀をどう演じるか、期待が高まります。
ランボーと奇妙な三角関係を結ぶヴェルレーヌの若妻マチルド。純真無垢であると同時に、女性としての強かさも持ち合わせる難役に挑むのは、舞台『永遠の一瞬』などで新境地をみせる中越典子。
2人にとって最初の障害となる権威的なヴェルレーヌの義父には、舞台に奥行を与える頼もしい存在、辻萬長。上流社会を象徴するその夫人に、圧倒的な華と存在感で観客を魅了する、加茂さくら。また、ヴェルレーヌの孤独な晩年に寄り添う娼婦に、豊かな情感が魅力の立石涼子。これぞ蜷川演劇の醍醐味といえる、隙のない大人のキャスティングが実現!!
演出:蜷川幸雄、アルチュール・ランボー役:岡田将生、ポール・ヴェルレーヌ役:生瀬勝久よりコメントが届きました。