私のBunkamura文学賞

推薦書籍

No.47

『共感と商い』八木隆裕 祥伝社

Shinsakabashi Books 北村陽子

『共感と商い』八木隆裕 祥伝社

京都開化堂の茶筒をご存知でしょうか。
開化堂は、150年という長い年月の間、創業時と変わらない130以上の工程、素材で茶筒を作り続け、今や世界中のお客様に推されています。
でも、実は少し前は廃業寸前だったと、、それがなぜ今も続く長く愛される商売ができているのか?
この「共感と商い」は、商売をする人はもちろん、日々仕事でモノやコトの価値提供と向き合っている人に読んでほしい物語です。

時代を追わない
効率を追わない
利益を追わない
なぜそれでも商売が成り立ってきたのかを、八木さんの人柄が垣間見えるやさしい言葉で綴られています。
私が最も心に残ったのは「お客様の10年に思いを寄せる」
「10年後も良い価値であり続けられるのか」、
ずっと心においておきたい言葉になりました。

この本は、読んだ人がこれから向かう道の道しるべになるはずです。

 一覧に戻る