私のBunkamura文学賞

推薦書籍

No.2

『早朝始発の殺風景』 青崎有吾 集英社

MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店
 勝間 準

『早朝始発の殺風景』青崎有吾著/集英社

これから紹介する本を一言で表すと、「少年少女たちの青春はミステリーの中にある」だ。

高校生たちが主役の5つの短編集。
高校生活の日常に隠れた謎、それを解き明かすのは探偵ではなくごく普通の少年少女だ。
例えば早朝始発の電車で居合わせた同級生2人、お互い何故この電車に?と思う。
その2人の会話から生まれる物語はまさに青春の1ページだ。
高校生だった頃を思い出し、実は自分の高校生活も気がつかなかっただけで謎だらけだったかもしれない。そう思うと高校生に戻りたくなる。そんな一冊。

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