私のBunkamura文学賞

推薦書籍

No.19

『ハンドブックシリーズ』文一総合出版

不二屋書店 門坂直美

『ハンドブックシリーズ』文一総合出版

 自由が丘といえば常に「住みたいまち」の上位にランクインされ、自然豊かな高級住宅街というイメージがあります。しかし昨今は地価高騰のあおりを受けて、かつてのお屋敷は切り売りされ敷地一杯に建物が建てられて街の自然はすっかり失われてしまいました。

 そんな街の変化が寂しくて、「せめて本屋の店先で四季を感じていただけたら」と思い付き、5年ほど前からレジ台の上に文一総合出版のハンドブックシリーズの中から、それぞれの季節を感じられるものを選んで4~5点ずつ並べています。春で好評なのはさくら・スミレ、夏は花火・せみ・妖怪、秋はどんぐり・紅葉です。ほぼ新書サイズで100ページ前後、ペーパーバックで軽くて持ち運びやすく、お手ごろな価格ですが内容は充実、似た種との識別ポイントがしっかりと示されています。

 

 お客様に「散歩のお伴にいかがですか?」とおすすめし、楽しい会話の糸口にもなってくれています。

 ちょっと異色ではありますが、不二屋書店のイチオシです。

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