2024.12.27 UP
【展覧会情報】
戸栗美術館『千変万化―革新期の古伊万里―』
1987年渋谷区松濤に開館し、東洋陶磁器を中心とする美術品の永久的な保存および公開を通じた、後世への文化遺産の伝承を目的として活動する戸栗美術館。
2025年1月15日(水)より開催される本展覧会のチケットをMY Bunkamuraで販売します。
■千変万化―革新期の古伊万里―
瞬きの間に過ぎ行く、最も多様で趣深い時代
カラフルな上絵具による色絵、繊細な線描と濃密な塗り埋めの染付、精緻な型を駆使した端正な器形、色とりどりの釉薬が織りなす掛け分け。1640年代から60年代頃は伊万里焼の技術的な革新期にあたり、以降の磁器製作の基盤となる技術が整います。この頃登場する「古九谷様式」と呼ばれる初期の色絵様式を筆頭に、技と創意の豊かな作風が発現しました。
今展では17世紀中期頃の伊万里焼の絵付けや成形といった装飾技法に注目しながら、革新期の多様さを紐解いていきます。次々と移り変わっていく時代を駆け抜けた名品の数々をご堪能ください。
◇今展の見どころと主な出展作品◇
\見どころ①/色絵の登場
伊万里焼史上、技術革新期に釉薬の上に絵付けを施す色絵の技術が登場したのは大事でした。中国磁器や画譜などから影響を受けた、個性豊かな作風の初期の色絵様式「古九谷様式」が成立しました。
色絵 牡丹双蝶文 皿/伊万里(古九谷様式)江戸時代(17世紀中期)口径35.2cm 戸栗美術館所蔵
色絵 石畳文 皿/伊万里(古九谷様式)江戸時代(17世紀中期)口径43.9cm 戸栗美術館所蔵
\見どころ②/染付の発展
染付は釉薬の下に絵付けを施す技術で、素地の白と絵付けの青色の調和が特徴です。初期に登場するこの技術は、革新期には絵具や釉薬、素地などの精製技術が上がったことで、より白い素地に深く鮮やかな青色をあらわすように。さらに線や濃(塗り埋め)などの絵付け技法にも熟達が見られます。
染付 丸松竹梅文 瓶/伊万里 江戸時代(17世紀中期)高17.0cm 戸栗美術館所蔵
\見どころ③/成形の妙技
磁器の成形方法の基本は轆轤挽きですが、革新期にはこれに加えて型を用いた成形が盛んに。轆轤と型を併用するもの(轆轤型打ち成形)や、切り出した粘土板を型に押し当てるもの(糸切り成形)など、型を用いることによってより端正に、造形のヴァリエーションも格段に広がりました。
色絵 梅花丸文 分銅形皿/伊万里(古九谷様式)江戸時代(17世紀中期)口径13.0×9.9cm 戸栗美術館所蔵
染付 花唐草文 変形皿/伊万里 江戸時代(17世紀中期)口径14.3×12.6cm 戸栗美術館所蔵
\見どころ④/釉薬の趣向
釉薬とは、やきものの表面に施されるガラス質の膜のこと。伊万里焼では殆どの場合は透明な釉薬を用いますが、そこに発色の材料となる金属化合物を加えた青磁、瑠璃、銹といった色釉を施した作例も見られます。革新期の伊万里焼には色釉を絵具のようにして装飾した趣向を凝らしたものも。
銹釉 木目文 変形皿/伊万里 江戸時代(17世紀中期)口径14.7cm 戸栗美術館所蔵
開催期間:2025年1月15日(水)~3月30日(日)10:00~17:00(入館受付は16:30まで)※金曜・土曜は10:00~20:00(入館受付は19:30まで)
休館日:月曜日・火曜日
※2月11日(火・祝)、2月24日(月・休)は開館。
主催:公益財団法人 戸栗美術館
会場:戸栗美術館
渋谷駅ハチ公口徒歩15分、地下鉄A2出口徒歩12分
京王井の頭線神泉駅北口徒歩10分
〒150-0046東京都渋谷区松濤1-11-3
https://www.toguri-museum.or.jp/
TEL:03-3465-0070
取り扱いチケット:
■当日券
【販売期間】2025年1月15日(水)~3月30日(日)
【券種】一般 1,200円
大学・高校生 500円
※中学生以下は入館料無料。
※1月15日(水)~1月31日(金)は新成人は入館料無料。受付にて年齢の分かるものをご呈示ください。
※各種割引および優待サービスとの併用はできません。また、チケットご購入後の受付窓口でのチケットの変更や返金、割引対応はできかねますのでご注意ください。MY Bunkamura取り扱い対象外の券種をご希望の方は、戸栗美術館ホームページをご確認ください。
※学生券をご利用の際は、チケットと共に「学生証」を忘れずにご呈示ください。
※販売状況により、販売期間より前に取扱い終了となる場合がございます。