山田和樹 マーラー・ツィクルス

PROGRAM プログラム

第1期 創生

第1回 2015年1月24日(土)15:00 ※終了いたしました
  • 武満 徹 : オリオンとプレアデス*
  • マーラー : 交響曲 第1番 ニ長調「巨人」※ハンブルク稿

*チェロ : 菊地知也[日本フィル・ソロ・チェロ]

曲目解説

壮大なマーラー・ツィクルスのスタートは、交響曲第1番「巨人」(ハンブルク稿)。通常の4楽章版ではなく、5楽章(魅力的な「花の章」付き)からなるハンブルク稿を使うところが山田和樹のこだわり。武満徹の「オリオンとプレアデス」はチェロ協奏曲的作品。

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第2回 2015年 2月22日(日)15:00 ※終了いたしました
  • 武満 徹 : 混声合唱のための「うた」より*
    小さな部屋で/〇と△の歌/恋のかくれんぼ/死んだ男の残したものは/小さな空
  • マーラー : 交響曲 第2番 ハ短調「復活」**

**ソプラノ : 林正子 **アルト : 清水華澄
*合唱 : 東京混声合唱団、武蔵野合唱団

曲目解説

交響曲第2番「復活」は、凄絶な葬送行進曲から大合唱が死者の救済と復活を歌い上げるフィナーレへと至る、壮大なシンフォニー。しばしばベートーヴェンの「第九」と比較される大作である。最初に武満徹の親しみやすい合唱曲を楽しむ。

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第3回 2015年2月28日(土)15:00 ※終了いたしました
  • 武満 徹 : 3つの映画音楽
    • 訓練と休息の音楽 『ホゼー・トレス』より
    • 葬送の音楽 『黒い雨』より
    • ワルツ 『他人の顔』より
  • マーラー : 交響曲 第3番 ニ短調*

*アルト:山下牧子
*合唱 : 栗友会合唱団、杉並児童合唱団

曲目解説

交響曲第3番は演奏時間100分を要する史上最長の交響曲の一つ。マーラーが夏を過ごしていたアッター湖畔の大自然にインスピレーションを受けて作曲された。雄大な第6楽章はマーラーが書いた最も感動的な音楽に違いない。「3つの映画音楽」で武満徹のもう一つの顔を知る。

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第2期 深化

第4回 2016年1月30日(土)15:00 ※終了いたしました
  • 武満 徹 : 系図 ―若い人たちのための音楽詩*
  • マーラー : 交響曲 第4番 ト長調**

*ナレーター:上白石萌歌
**ソプラノ : 小林沙羅

曲目解説

交響曲第4番は天国的にチャーミングな作品。第4楽章では、若手日本人歌手のなかで最も注目されているソプラノの一人である小林沙羅が「天上の生活」を歌う。武満徹の「系図」は、谷川俊太郎の詩をテキストに家族を描くノスタルジックな"音楽詩"。

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第5回 2016年2月27日(土)15:00 ※終了いたしました
  • 武満 徹 : ア・ストリング・アラウンド・オータム*
  • マーラー : 交響曲 第5番 嬰ハ短調

*ヴィオラ : 赤坂智子

曲目解説

衝撃的なトランペット独奏で始まる交響曲第5番は、第1番とともにマーラーの交響曲の中で最も演奏頻度が高く人気の高い作品といえるだろう。映画「ヴェニスに死す」で有名な第4楽章「アダージェット」は聴きどころ。武満徹のヴィオラ協奏曲的作品にも注目。

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第6回 2016年3月26日(土)15:00 ※終了いたしました
  • 武満 徹 : ノスタルジア*
  • マーラー : 交響曲 第6番 イ短調「悲劇的」

*扇谷泰朋[日本フィル・ソロ・コンサートマスター]

曲目解説

ハンマーの衝撃的な強打によって英雄が打ち倒される交響曲第6番。古典的な4楽章形式を採りながらも、数多くの打楽器やチェレスタに彩られた大作。武満徹の「ノスタルジア」は、映画監督タルコフスキーを悼んで書かれた、独奏ヴァイオリンと弦楽合奏のための作品。

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第3期 昇華

第7回 2017年5月14日(日)15:00
  • 武満 徹 : 夢の時
  • マーラー : 交響曲 第7番 ホ短調「夜の歌」
曲目解説

交響曲第7番は、「夜の歌」のニックネームで知られる。第2楽章と第4楽章に「夜曲」のタイトルがあり、ギターやマンドリンまで使われる。終楽章はトランペットやティンパニが活躍して賑々しく締め括られる。夢と現をさまようかのような武満徹の「夢の時」と響き合う。

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第8回<追加公演> 2017年6月3日(土)17:00
第8回 2017年6月4日(日)15:00
  • 武満 徹 : 星・島(スター・アイル)
  • マーラー : 交響曲 第8番 変ホ長調「千人の交響曲」*

*ソプラノ:林 正子、田崎尚美、小林沙羅
*アルト:清水華澄、高橋華子
*テノール:西村 悟
*バリトン:小森輝彦
*バス:妻屋秀和
*合唱:栗友会合唱団、武蔵野合唱団、東京少年少女合唱隊

曲目解説

8人の独唱者、混声合唱、児童合唱、大編成のオーケストラ、オルガンを要する史上最大規模の交響曲。初演の演奏者は千人を超えた。マーラーは「宇宙が響き始める様子を想像してください」と述べたという。武満徹の「星・島(スター・アイル)」がそれに呼応する。

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第9回 2017年6月25日(日)15:00
  • 武満 徹 : 弦楽のためのレクイエム
  • マーラー : 交響曲 第9番 ニ長調
曲目解説

交響曲第9番はマーラーが完成した最後の作品。弦楽器を中心とした第4楽章アダージョは、この世への別れを告げるような、感動的な音楽。マーラーから武満へ。武満徹のオーケストラ・デビュー作品「弦楽のためのレクイエム」との共鳴を聴きたい。

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