私は日本画の伝統的技法を用いて描いています。しかしながらモチーフにおいては常に何ものにも囚われることなく自由でありたいと。
10代の終わりに出逢ったイグアナを画面の中で育て続け、イグアナは画面のなかで異世界と共棲をはじめ、そして彼自身の内においても共棲を進め続けています。
2016年の夏にバナナスパイニーイエローファントムというイグアナと出逢い、私自身、イグアナとの共生生活に入りました。
今、画面の中で年を重ねてきたイグアナにも、私自身にも未知の不安を含みながらも、穏やかな新しい風が吹きはじめています。
風をみていると、風が過去への道すじを教えてくれる。辿っていけばなつかしい心が私をとらえて、帰る合図を見のがしてしまう―静かに浮遊する透明な命―うごめきながら、つぶやくように描き続けようと―今回の展示へ流れ着きました。
<髙橋しの Shino TAKAHASHI 略歴/画歴>
2000年 東北芸術工科大学 芸術学部 美術科 日本画コース卒業
[個展]
2005年 Gallery銀座フォレスト・ミニ、東京(′06)
2008年 ガレリア・グラフィカbis、東京(′09、′13)
2011年 ギャラリー現、東京
2014年 ギャルリー東京ユマニテbis、東京
[グループ展]
2003年 「風のゆくえ」 PROMO-ARTE PROJECT GALLERY、東京
2004年 「星抄展」 GALLERY O-TWO、群馬県前橋市
2013年 「SICF14」 スパイラルホール、東京
「Small Works 2013」 ガレリア・グラフィカ、東京
2015年 「Small Works 2015」 ガレリア・グラフィカ、東京
2016年 「Small Works 2016」 ガレリア・グラフィカ、代官山蔦谷店Anjin