パリ、コートダジュール、イタリアやトルコ、クロアチア、そしてカリブ海、ニューヨーク。画家、吉岡耕二が訪れ描いた国々です。都市の喧騒と静寂、眩いばかりの地中海、エーゲ海、見たことのない色に染まる空、どの光景も吉岡の自由な色彩と力強い画面が、私たちの想像を駆り立たせます。
1967年に渡仏して以降、光と色を追い求める旅を続け、カメラのファインダーを覗き自身のフィルターを通して様々な風景をキャンバスに再構築してきました。その鮮やかな色のコンポジションと大胆なフォルムは独特な世界観を広げ、観る者の心に鮮烈なイメージを残します。
今展では吉岡が油彩画と並行して制作を続けるペーパーワークを中心に、これまでに発表した版画作品も併せて展覧販売します。ペーパー作品は、紙に油絵具とオイルパステルで描き、現地の新聞紙などでコラージュし、自由な発想と遊び心が感じられる作品群です。そしてこれまでにない黒を基調としたモノクロームの作品も登場。吉岡耕二の新たな境地をご期待下さい。