絵を描き始めたのはいつごろですか?きっかけは?
子供の頃、みんな絵を描きますよね。あのままずっと描きつづけてしまったんです。(笑) 画家の伯父から「絵は、習うものではない!」といわれました。いかに自由に描くか、そのことだけを考えてきました。悲しいことも辛いことも、絵を描くことで乗り越えてきたように思います。
「演じること」と「描く」こと、2つの表現に関しての思い、共通点、相違点をお聞かせ下さい。
30年間、素晴らしい演技をしたいと心を砕いてきましたが、演技は自分の肉体を超えることができません。絵は、もっと自由で、演技では表現しきれなかった溢れる思いを表現できるような気がしています。
画家として何を表現していきたいですか?
・・・「愉悦」でしょうか? いま絵を描いていて、とても愉しく幸せです。美しく優しく楽しい思いに、ちょっぴりの毒を織り交ぜて描いてみたい・・・。愛する人に、抱きしめられたときのような、あの素晴らしい気持ちを絵に描いてみたいと思っています。
インスピレーションの源をおしえて下さい。
薔薇や百合、水仙など、美しい花。何でこんな素晴らしいものがこの世にあるのだろうと感動します。花は、美しいだけでなくちょっぴり怖ろしく神秘的ですから・・・。 それから現実の生活が、大好きな詩やギリシャ神話などと符合したときにイマージュが溢れ出すような気がします。 あ、それからもうひとつ。これが一番かもしれません。美味しい食べ物を食べているとき!味や香りが絵に描ければいいですね。(笑)
和紙に岩絵の具で描いていますが、この画材に行き着いた経緯は?
ずっと和紙にアクリルで描いていたのですが、もっともっと美しい色で描きたいと思い、昨年の夏の終わりに日本画家の武田州左さんのアトリエを訪ね、さまざまな技法を教えていただきました。あらたな地平が開けたように思います。
好きな色は何ですか?
ベージュ、ピンク、赤・・・。 色は、どんな色でも好きです。綺麗な色を見ているとドキドキして嬉しくなります。だから絵を描いているのかも・・・。特にピンク色は、子宮の中にいたときのイメージ。あたたくて心地よい感じがします。ですから私の絵には、ピンク色がたくさん使われているのかもしれません。
影響を受けた人物、本など、何かありますか?
ギュスターブ・モローが描く神話の世界。シャガールやポール・デルボー、シュールレアルズムのさまざまな画家たちが大好きです。 でも最近は、詩人のジャン・コクトーから勇気をもらっています。彼は、詩人ですが絵を描き、映画を監督し、すぐれた戯曲やバレエの台本を書きました。私は、女優ですが絵も描き、映画も撮り、脚本も小説も書きます。恐れずにさまざまな表現手段に挑戦してみたいと思っています。
Bunkamura Galleryでの初個展ですが、みなさまにメッセージを。
いま、高輪の自宅からから毎日、葉山のアトリエに通っています。独りで海を眺めながら、薔薇のような思いを絵に描きつづけました。それは本当に幸せな時間の連続でした。このしあわせな気持ちをみなさまにお届けしたい・・・。会場にいらした方が、不思議な夢の世界に迷い込んだような展覧会にしたいと考えています。皆様におめにかかれますのを楽しみにしております。