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岩松了が描く任侠劇シリーズ!「シダの群れ3 港の女歌手編」この秋公開!!

シダの群れ 第三弾 港の女歌手編

2013年11月6日(水)~30日(土)

Bunkamuraシアターコクーン

あらすじ&出演者

あらすじ&出演者

 ヤクザな世界を舞台に、裏社会に生きる男たちの友情に似た内的抗争の物語を描いた第1弾『シダの群れ』。抗争の中にあった〈志波崎組〉が、抗争を鎮圧し、やがて仲間の粛清に入り、一人の組員を疎外することで仲間意識を高めていく。ヤクザの世界にとどまらぬ人間の営みの普遍がそこにあると理解し、組織を死守しようとする男と、それがヤクザの世界だからと別の世界を求め、そこを離れようとする男。往年の東映任侠映画を彷彿とさせる濃密な男たちの世界を繊細かつ大胆に描き、話題を呼んだ。
 第1弾で跡目争いと抗争を繰り広げた〈志波崎組〉内での、その抗争の余波が招いた新たな争いが描かれた第2弾《純情巡礼編》。己の命を懸けてでも〝任侠〞の価値観を貫く男たちと、彼らに翻弄される女たち…懸命に生きる男女の哀愁が描き出された。裏社会の人々の矜持と生きることの悲哀が渾然となり現われる独特な世界観は、世界的ギタリスト村治佳織の生演奏により一層観客を物語の深部へと誘い込んだ。
 そして、《港の女歌手編》と題した第3弾では、第1弾の謎の失踪から戻ってきた阿部サダヲを始め、小泉今日子、吹越満、豊原功補、小林薫といった、華も実もある俳優陣が本作を彩る。今回もヤクザの筋と世間の常識、人情、愛憎に揺れる男女の心模様を繊細に紡ぎだす。
 一般社会から逸脱した者たちの活躍と葛藤を描く「任侠モノ」は、ピカレスクロマンの一種としても広く愛されるジャンル。複雑で移ろいやすい人の心をつぶさに描写する岩松戯曲・演出との出合いは、その味わいをより深くする「最高の化学反応」と呼ぶことができるだろう。今日を、そして明日を必死に生き抜こうとするヤクザ者たちの生きざま、その切なさ、可笑しみ、愛しさをたっぷりと詰め込んだ『シダの群れ3 港の女歌手編』、お見逃しなく!