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Bunkamura ル・シネマ  LINE UP 2014 上半期

ビフォア・ミッドナイト

1月18日(土)ロードショー

ビフォア・ミッドナイト
BEFORE MIDNIGHT

監督・脚本:
リチャード・リンクレイター
出演:
イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー
配給:
アルバトロス・フィルム

2013/アメリカ/108分 PG12

©2013 Talagane LLC. All rights reserved.

列車のなかで出会ったジェシーとセリーヌ。ウィーンの街で “夜明け”までの時間を過ごし、再会を約束して別れた『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離<ディスタンス>』(95)。それから9年後、ジェシーはウィーンの出会いを小説に綴り、作家として訪れたパリでセリーヌと再会する。ふたりの“夕暮れ”までの僅かな時間を描く『ビフォア・サンセット』(04)。そしてさらに9年後。美しいギリシャを舞台に、“真夜中”まで飾らぬ想いを語り合う。

番組編成担当が語る作品の見どころ

主演ふたりの掛け合いが、夫婦漫才のようで見ていて本当に気持ちいい。いい中年になって、いわば倦怠期を迎えた二人がどこにたどり着くのか? 夫婦でご覧になって、気持ちを新たにしていただくのもいいかもしれません 。

はじまりは5つ星ホテルから

2月1日(土)ロードショー

はじまりは5つ星ホテルから
VIAGGIO SOLA

2013年イタリアアカデミー賞主演女優賞受賞

監督・脚本:
マリア・ソーレ・トニャッツィ
出演:
マルゲリータ・ブイ、ステファノ・アコルシ
配給:
オープンセサミ、アルシネテラン

2013/イタリア/82分

©2013 Biancafilm Licensed by RAI S.p.A. – Rome, Italy.All Rights Reserved.

ローマに住む独身のイレーネは誰もがうらやむ仕事をしている。それは、世界中の5つ星ホテルに滞在し、徹底したサービスを調査する“覆面調査員”! 自由な人生を謳歌していたある日、彼女の生き方を揺るがす出来事が――。フランス、スイス、モロッコなどに実在するラグジュアリーな5つ星ホテルが登場! 主人公には実力派女優マルゲリータ・ブイ。仕事、家族、恋や友情……5つ星ホテルをめぐる旅で彼女が見つけた本当に大切なものとは?

番組編成担当が語る作品の見どころ

主人公の女性の仕事が、5つ星ホテルの覆面調査員という設定なので、世界各所のラグジュアリーなホテルがスクリーンを通して堪能できます。彼女は仕事にもプライベートにも満足しているんだけど、だからこそ人に対して知らずに自分本位な行動をしてしまう。それが旅先での出会いで、変化が訪れる…という話です。働いている女性なら、映画のなかに自分を見つけるかもしれない。大げさじゃなく、見終わったら人に対して少し優しくなれるような映画です。

大統領の執事の涙

2月22日(土)ロードショー

大統領の執事の涙
THE BUTLER

監督:
リー・ダニエルズ
出演:
フォレスト・ウィテカー、オプラ・ウィンフリー、ジョン・キューザック、ジェーン・フォンダ
配給:
アスミック・エース

2013/アメリカ/132分

©2013,Butler Films,LLC.All Rights Reserved.

アイゼンハワー、ケネディ、ジョンソン、ニクソン、フォード、カーター、レーガン 7人のアメリカ大統領に仕えた、一人の黒人執事がいた。『プレシャス』(09)でアカデミー賞に輝いたリー・ダニエルズ監督が、奴隷の子として生まれ自力でホワイトハウスの執事まで上り詰めた男の波乱に満ちた生涯を描く。オバマ大統領も「目に涙あふれた」と語る本作。本年度アカデミー賞最有力候補と目される、“知られざる”真実の物語。

番組編成担当が語る作品の見どころ

まだ黒人の権利が確立していなかったころ、大統領の執事を務めた男性とその家族たちを描いた物語です。監督は『プレシャス』を撮ったリー・ダニエルズなので、描きたいものは一貫しているのかなと思います。演じる俳優たちが素晴らしくて、涙なくしては見られない作品ですね。

あなたを抱きしめる日まで

3月15日(土)ロードショー

あなたを抱きしめる日まで
PHILOMENA

第86回アカデミー賞 作品賞、主演女優賞(ジュディ・デンチ)、脚色賞、作曲賞ノミネート
第70回ヴェネチア国際映画祭脚本賞受賞

監督:
スティーヴン・フリアーズ
出演:
ジュディ・デンチ、スティーヴ・クーガン
配給:
ファントム・フィルム

2013/イギリス/98分

©2013 PHILOMENA LEE LIMITED,PATHÉ PRODUCTIONS LIMITED,BRITISH FILM INSTITUTE AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION.ALL RIGHTS RESERVED

その日、フィロミナは娘ジェーンに秘密を打ち明けた。1952年アイルランド。10代で未婚の母となったフィロミナは、修道院により息子を養子にだされてしまう。以来我が子を想い続ける母のために、ジェーンは元ジャーナリストのマーティンに話を持ちかける。息子を捜すフィロミナと、その記事に再起をかけたマーティンの旅が始まる――。世界中が、二人のおかしな友情にくすりと笑い、ラストで明かされる衝撃の真実に涙した、感動の実話。

番組編成担当が語る作品の見どころ

私も大好きなジュディ・デンチ主演の作品です。彼女の出る作品は間違いありません!50年前に生き別れた息子を探して、起死回生を図るジャーナリストと旅する話。設定だけ聞くと重たい作品だと思われますが、ジュディ・デンチが演じるキャラクターがとても明るくて、コメディのような雰囲気もあります。笑いあり、涙ありの作品です。

アデル、ブルーは熱い色

4月5日(土)ロードショー

アデル、ブルーは熱い色
LA VIE D' ADELE CHAPITRES 1 ET 2

第66回カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)受賞

監督・脚本:
アブデラティフ・ケシシュ
出演:
レア・セドゥ、アデル・エグザルコプロス
配給:
コムストック・グループ

2013/フランス/179分 R18+

©2013- WILD BUNCH - QUAT'S SOUS FILMS – FRANCE 2 CINEMA – SCOPE PICTURES – RTBF (Télévision belge) - VERTIGO FILMS

カンヌ国際映画祭において審査員の満場一致でパルムドールを受賞し、審査員長のスティーヴン・スピルバーグがアブデラティフ・ケシシュ監督のみならず、主演女優アデル・エグザルコプロスとレア・セドゥにも史上初のパルムドールを贈った本作。二人の絵画のような肉感的で美しいラブシーンも話題となった。バンドデシネを原作に、青い髪の画家エマと運命的に出逢い、一途な愛を貫くアデルの情熱的な人生を綴る。瑞々しくも激しい愛の衝撃作!

番組編成担当が語る作品の見どころ

ラインナップの後半は、各映画祭で受賞した作品が続くのですが、この作品はカンヌでパルムドールを受賞した作品です。通常、パルムドールは作品に与えられるのですが、主演女優2人が素晴らしく発表のときに監督だけでなく彼女たちの名前も呼ばれるという異例の計らいがされました。女性同士のラブストーリーなので、それだけを聞くと引いてしまう方もいるかもしれませんが、同じことが男女の間でおこってもおかしくはない普遍的な愛の物語です。スクリーンからまるで湯気が立つようなラブシーンも話題です。

ある過去の行方

4月19日(土)ロードショー

ある過去の行方
LE PASSÉ

第66回カンヌ国際映画祭主演女優賞・エキュメニカル審査員賞受賞

監督・脚本:
アスガー・ファルハディ
出演:
ベレニス・ベジョ、タハール・ラヒム
配給:
ドマ、スターサンズ

2013/フランス・イタリア/130分

©Memento Films Production – France 3 Cinéma – Bim Distribuzione – Alvy Distribution – CN3 Productions 2013

パリ郊外、再婚に向けて同居を始めた子持ちの男女。そんなある日テヘランから女の前夫が訪れ、思いがけない真実が明るみに出ることに――。『別離』(11)でアカデミー賞外国語映画賞を獲得したアスガー・ファルハディ監督待望の新作。ある事件をきっかけに複雑に絡み合った心理がときほどかれてゆくサスペンスタッチの人間ドラマ。本作でカンヌ国際映画祭主演女優賞を受賞した『アーティスト』(11)ベレニス・ベジョの演技も見逃せない。

番組編成担当が語る作品の見どころ

『別離』で話題になったアスガー・ファルハディの最新作です。『別離』と同様、物語はミステリー仕立て。以前のパートナーと離婚をして新たな生活を始めようとする男女と、彼らを取り巻く人たちの人間ドラマ。誰が嘘をいっているのか?とスリリングなドラマ展開を楽しみながらも、人間の業や欲をきちんと描いた作品です。

ブルージャスミン

5月10日(土)ロードショー

ブルージャスミン
BLUE JASMINE

第86回アカデミー賞 主演女優賞(ブランシェット)受賞
脚本賞(アレン)、助演女優賞(ホーキンス) ノミネート
ゴールデン・グローブ賞 主演女優賞受賞(ドラマ部門/ブランシェット)

監督・脚本:
ウディ・アレン
出演:
ケイト・ブランシェット、サリー・ホーキンス、アレック・ボールドウィン、ピーター・サースガード
配給:
ロングライド

2013/アメリカ/98分

Photograph by Jessica Miglio ©2013 Gravier Productions, Inc.

かつてニューヨーク社交界の花と謳われたジャスミン。しかし、ハンサムな実業家との華やかな結婚生活も潤沢な資産も全て失った今、人生のどん底にいた。サンフランシスコに住む妹ジンジャーの質素なアパートに身を寄せるが、不慣れな生活にますます神経をすり減らしていく。そんなある日、ジャスミンは政界進出を狙うリッチな独身男性に出会い……。主演のブランシェットが早くも“オスカー大本命”と話題のウディ・アレン監督最新作。

番組編成担当が語る作品の見どころ

ケイト・ブランシェットの演技の評価が高く、アカデミー賞ノミネートは確実と言われている作品です。しばらく、コメディ調の作品が続いたウディ・アレンですが、今回は結構シリアス。社交界の華だった女性が落ちぶれて行く様を描いているのですが、音楽にはジャズがかかっていたりして、痛いって感じじゃなくそこはアレン調。思わぬ方向に人生が転がっていく様子を、ケイト・ブランシェットの迫真の演技とともに楽しんで欲しい作品です。

罪の手ざわり

5月31日(土)ロードショー

罪の手ざわり
A TOUCH OF SIN

第66回カンヌ国際映画祭脚本賞受賞

監督・脚本:
ジャ・ジャンクー
出演:
チャオ・タオ、チァン・ウー
配給:
ビターズ・エンド、オフィス北野

2013/中国・日本/129分 R15+

©2013 BANDAI VISUAL, BITTERS END, OFFICE KITANO

中国の若き名匠ジャ・ジャンクーが、ヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞した『長江哀歌』(06)以来7年ぶりに手がけた長編劇映画。炭鉱の利益を独占されたことに怒る男。妻子には出稼ぎだと偽って強盗を繰り返す男。ダンサーとの恋に苦悩する男。客にしつこく迫られる女――。彼らが起こす衝撃の結末とは? 実際に起きた4つの事件を基に、急激に変貌する社会の中で苦しみながらもひたむきに生きる市井の人びとを、パワフルかつ美しく描いた傑作。

番組編成担当が語る作品の見どころ

中国で実際におきた4つの事件を基にしている社会派ドラマです。貧富の差が社会問題になっている中国で、理不尽な生活を余儀なくされている底辺にいる人たちの怒りがどこへ向かうのか。4つの話が、輪になるようにつながっていて、カンヌで脚本賞をとっています。

私の、息子

6/21(土)ロードショー

私の、息子
POZITIA COPILULUI

第63回ベルリン国際映画祭金熊賞(最高賞)受賞

監督・脚本:
カリン・ぺーター・ネッツァー
出演:
ルミニツァ・ゲオルギウ、ボグダン・ドゥミトラケ
配給:
マジックアワー

2013/ルーマニア/112分

©Parada Film in co-production with Hai-Hui Entertainment All rights reserved.

第63回ベルリン国際映画祭で、共感と絶賛を浴びて最高賞である金熊賞と国際映画批評家連盟賞をダブル受賞した傑作。ブカレストに住むコルネリアは、交通事故で他人の子供を死なせてしまった息子の苦境を救うため、コネと財力を駆使して奔走するのだが……。子離れできない母親と成人しても自立できない子供。これは、親の過保護が日常化し“モンスターペアレント”という言葉さえ生まれた今の日本に生きる私たち自身の物語でもある。

番組編成担当が語る作品の見どころ

これは母と息子の物語です。息子はもう30代でいい年齢なんだけど、母親がいわゆる富裕層のモンスターマザーで、息子がおこした交通事故をお金でもみ消そうとするような人。ルーマニアの映画ですが、日本でも起こり得る話だと思い選びました。