ホーム > ロダン カミーユと永遠のアトリエ
PAGE PRINT

ロダン カミーユと永遠のアトリエRodin

PG12

11/11(土)よりロードショー
◆12/8(金)までの上映
会場:Bunkamuraル・シネマ

©Les Films du Lendemain / Shanna Bes

名匠ジャック・ドワイヨンが描き出す新たなロダンの肖像──誰もが知っているあの傑作が、今、天才のアトリエから生み出されていく

今年11月に没後100年を迎える、“近代彫刻の父”オーギュスト・ロダン(1840~1917)。《地獄の門》や、その一部を抜き出した《考える人》で高名な19世紀を代表する芸術家である。彼は42歳の時、弟子入りを切望するカミーユ・クローデルと出会い、この若き才能と魅力に夢中になる。本作はロダン没後100年を記念し、パリ・ロダン美術館全面協力のもと、ル・シネマ№1ヒット作の『ポネット』(96)、『ラ・ピラート』(84)の名匠ジャック・ドワイヨンが、ロダンの愛と苦悩に満ちた半生を忠実に描いた力作である。

当時のアトリエに立ち会っているような臨場感をもって、数々の傑作が創造され、完成する瞬間を垣間見せてくれる本作。ロダンの愛弟子であり、愛人でもあった女流彫刻家カミーユ・クローデルとの関係を、通説のメロドラマの骨格に収めるのではなく、内縁の妻ローズと若い愛人との間で揺れ動く優柔不断な男の狡さや、カミーユに限らず、多くのモデルたちと性的関係をもち、官能性をもとめた男の素顔として、ロダンの視点に立った物語で紡いでいく。カミーユの姿を介さず、彼女の彫刻『嘆願する女』を見つめるシーンに、晩年におけるロダンのカミーユへの思いは凝縮され、観るものの胸を打つ。

『ティエリー・トグルドーの憂鬱』(15) でカンヌ国際映画祭、セザール賞の主演男優賞をW受賞したフランスきっての演技派ヴァンサン・ランドンが、ロダンを演じる為に8カ月間彫刻とデッサンに没頭し、ロダンの魂までも演じきり、“ジャニス・ジョプリンの再来”と呼ばれる『サンバ』(14)のイジア・イジュランがカミーユを好演。陰影深い知られざる人間性を浮き彫りにした本作は、新しいロダンの肖像として美術愛好家にはもちろんのこと、天才であるがゆえの孤独を抱えた一人の芸術家のドラマとして、多くの映画ファンを惹きつけるに違いない。

  • 番組編成担当が語る作品の見どころ

    「知っている彫刻家は?」と聞かれて、おそらくほとんどの日本人が口にする名前といえば、天才彫刻家のロダン。とはいえ、彼の人生については詳しくないという人も多いと思います。『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』ではジャック・ドワイヨン監督が数々の文献をもとに作り上げたロダン像が映し出されています。

    今回は、1989年にル・シネマのグランド・オープニング作品として上映され大ヒットを記録した『カミーユ・クローデル』とは逆に、ロダンの視点から妻や恋人たちとの関係や創作の源を知ることができるのが見どころ。

    本作では誰もが知る代表作「考える人」や「接吻」ではなく、「バルザック記念像」の制作過程に重きを置いているのが印象的です。それはロダンが具象から抽象表現へ、19世紀をはみだして20世紀彫刻へと転換した作品であり、時代が変わることを予感させる出来事だったからこそ。時代を先取りしすぎて酷評を浴びても信念を曲げず、自分の目指す芸術の創作に邁進する姿に、“近代彫刻の父”と呼ばれる所以を感じます。
  • お客様の声

    ・ロダンが作品を制作するアトリエのシーンが、ドキュメンタリーのように緊張感があって見ごたえがありました。特に、対象を見る鋭い眼光に凄まじいエネルギーを感じ、圧倒されました。神聖ささえ感じました。<女性・40代>

    ・ロダンがカミーユに「子供は粘土と大理石からしか生まれない」といったセリフからロダンの女性への愛情を見ていると、よく男女関係が理解できた。上野の西洋美術館でよくロダンの作品を見ていたが、この映画でさらに見る目が高まった。<男性・70代>

    ・私にはまだ理解できないような様々な感情が入り乱れていて見応えがありました。また登場する数々の彫刻が美しく楽しめました。<女性・大学生>

    ・ロダンの生き方を初めて知りました。芸術家としてすぐれていると思うと同時に、人としてはどうなんだろうと思う程ですが、その中ですばらしい作品が生まれてくるのかと納得した様に思えます。<男性・50代>

    ・Bunkamuraザ・ミュージアムでカミーユの作品を見たことがあり、女性としての情感の深い作品に魅かれました。映画を観て、ロダンの制作の中に美が存在すること、彼のすばらしい作品の理由がわかりました。<女性・50代>

    ・とても楽しかった。大人の苦悩と愛が上手く伝わってくる素晴らしい映画だった。<男性・20代>

    ・イザベル・アジャーニの『カミーユ・クローデル』とはまた違った視点の二人の関係が描かれていて興味深かった。<女性・50代>

    ・リアリティにあふれ、時代背景と当時の芸術界の事情をよく描いた作品だと思います。<女性・50代>

監督・脚本
ジャック・ドワイヨン
キャスト
ヴァンサン・ランドン、イジア・イジュラン、セヴリーヌ・カネル
作品情報
2017年/フランス/120分
受賞
ノミネート
第70回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門正式出品
配給
松竹、コムストック・グループ

公式サイトはこちら

上映スケジュール

<混雑状況の目安>

(2017年12月6日 現在)

平日(毎月1日・毎週火曜は除く)

11:00

16:10

土日祝

11:00

16:10

サービスデー(毎月1日・毎週火曜)

11:00

16:10

落ち着いています

混み合います

大変混み合います

『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』
◆12/8(金)までの上映
[11/25(土)〜12/8(金)]
連日...11:00 / 16:10〜(終)18:25

概要

料金

一般・¥1,800 学生・¥1,500 (平日は学生・¥1,100) シニア・¥1,100 小・中・高校生¥1,000(税込)
【毎月1日、毎週火曜日、及び毎週日曜夜の最終回は¥1,100(税込)均一】

チケットガイド

会場

Bunkamuraル・シネマ

東京都渋谷区道玄坂2-24-1

Pickup
PAGE TOP