20周年について

どこまであなたに近づき、あなたに熱くなれるか。
わたしたちの意志は、まっすぐ人へ向かっています。

演じる。観る。その場をつくる。
そこで人と人とが、わかちがたく出会うことで、
はじめて生まれる強烈な感動があります。
そんな瞬間を伝えられたとき、
わたしたちは、人にはとんでもない可能性があるのだと驚き、
うれしくてしかたないのです。

1989 年、渋谷に誕生したBunkamura は、
2009 年、ハタチ。
いま、人と人の関係が弱くなりがちな時代だとしても、
わたしたちは、人に熱く、人の力を信じる場でありつづけたい。
Bunkamura、20 年目の決心です。

私達がこれまでのBunkamuraの歩みを振り返り、また今後の在り方を考え、形にしたものがこの20周年のロゴマーク、メッセージコピーです。

このロゴマークは、“Bunkamura”のシンボルマークを基に、綴りの中央にある“a”を中心に、これまで歩んできた20年間を20度の回転の軌跡として表現したものです。アルファベットの始まりである“a”は物事の始まりを意味し、Bunkamuraが常に開館時と変わらぬ「文化を通して未来を創る」という想いを抱き、20年間進化してきた歴史を表しています。そして、今後も初心を忘れず、この先ずっと成長していけるようにという想いを込めたロゴマークです。

メッセージコピーには、我々が日頃から大事にしている《“演じるもの”、“見るもの”、“場を作るもの” が一体となった中ではじめて湧き起こる感動》への熱い想いを込めました。

 今回のアート・ディレクションは「ロッテ ミントガムシリーズ」、「明治おいしい牛乳」などを手掛けた佐藤卓さんにお願いしました。

20周年の節目を迎える今年、お客様と共に更なる感動をお届けしていきたいと思っております。

佐藤 卓 Taku Satoh( グラフィック・デザイナー)

Bunkamura20周年を記念するシンボルマークが、どのようにあるべきかを考えた時に、それは静止しているものの中にあるのではなく動いているものの中にあるのではないか。20年歩み続けて、そしてこれから先があるという使命を表す象徴は、これまで使用されてきた財産であるユニークな手描きのロゴを、20度回転させる動きの中に発見できました。これは、世界のどこにもない独自の活動が残す、特別な軌跡です。そしてメッセージコピーと共に、夜空に長時間露光撮影のように浮かび上がるロゴマークが出来上がりました。
コピーは、名雪祐平さんにお願いしました。(グラフィック・デザイナー 佐藤卓)

プロフィール

1979年東京藝術大学デザイン科卒業、1981年同大学院修了。株式会社電通を経て、1984年佐藤卓デザイン事務所設立。「ニッカ・ピュアモルト」「ロッテ ミントガムシリーズ」「ロッテ キシリトールガム」「大正製薬・ゼナ」「明治おいしい牛乳」「エスビー食品SPICE&HERBシリーズ」などの商品デザイン、「金沢21世紀美術館」「国立科学博物館」などのVIデザイン、NHK教育テレビ「にほんごであそぼ」の企画メンバー及びアートディレクション、大量生産品をデザインの視点で解剖する「デザインの解剖」プロジェクトを手掛ける。また、21_21 DESIGN SIGHTのディレクターを務めるなど活動は多岐にわたる。主な受賞に、毎日デザイン賞、東京ADC賞、JAGDA新人賞、東京TDC賞、日本パッケージデザイン大賞金賞、Gマーク大賞、第10回亀倉雄策賞など。